2013年5月27日月曜日

6、店舗の引き渡し状態の記録を取る

不動産業界で一般的に良く言われる「スケルトン」という状態は壁も床も天井も何にも無い状態や、設備だけ外して壁や床や天井は残しておくけど他には何も無い状態のことを言います。

だいたい賃貸店舗の契約書には「原状に戻し」などのいわゆる「原状回復」のことについて書かれていて、スケルトンならスケルトン、居抜きなら居抜きの最初の状態に戻して返却するのが普通です。

しかし、スケルトンの場合は最初の状態をあまり覚えてなくても、そんなに間違いはないですが店舗を居抜きで借りた場合には最初の状態を記録しておくことが必要だと思います。

店舗を始めようとする人は、最初はほとんど自分が店を辞めるときのことまで考えている人はいません。今まで何度も店舗の契約をしてきましたが、初めて店舗を出す人はほぼ100%の人が撤退のときのことを考えていません。何店舗も経営している人は、撤退するときのことを考えている人もいますが、初めての人は自分の店を持つことの夢への期待が膨らんでそこまで見ることが出来ない人が多いです。

しかし、撤退の時のことを想定しておくのは必須だと思ってください。

店舗を始めるときに結ぶ契約書は店を辞めるときまで効力を発します。大家さんや不動産屋は必ずそこまで想定して契約書を作ってきます。

うっかり見落としてしまったりすると、居抜き店舗で店を借りたのにスケルトンにして返さないといけないなどの特約が入っていたりすることもあります。その辺は注意して契約書の確認をしましょう。

また、居抜き店舗を借りる時は特に「店舗の引き渡し状態」を写真などの記録に残しておくことが大切です。

不動産屋の人は必ず引き渡し状態を詳細にチェックしていますが、借りる人はそこまで頭が回っていないことが多いです。

不動産屋が写真を撮っていても必ず自分でも写真に残しておくようにしましょう。

不動産屋は必ずしも借り主の味方をしてくれる訳ではありません。もし、店舗がうまくいって何店舗も経営するようなことになれば味方をしてくれるかもしれませんが、店を辞めるときには今後の付き合いが残る大家さんの味方になることの方が利害関係で考えると多いです。


そんなときに原状回復について揉めないように、証拠はちゃんと自分は自分で保管して自分に有利になるような材料として使いましょう。

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