7、退去時の店舗の原状回復について確認する

原状回復って簡単にいいますが、原状回復にはお金がかかります。

「6、店舗の引き渡し状態の記録を取る」でも説明しましたが、退去のときのことを考えておくのはとても大切なことです。

ちゃんと家賃を払っていて滞納などしていなければ、原状回復して店舗を返せば敷金が戻ってきます。しかし、原状回復工事にお金がかかりすぎると店舗を辞めてつらいときに、更に痛い出費になります。

居抜き店舗はその分、原状回復工事が少なくて済むという利点があります。

しかし、契約によっては居抜きで借りたのに、前の人の内装を壊して出て行かないといけないこともあります。

昔あった契約ですが、理屈としてはAさんがスケルトンで借りた店に内装を作って店を経営していましたが、Aさんが商売を辞めるので本当はスケルトンにして返さないといけないところをBさんがそのまま借りてくれたので、Aさんがスケルトンにして店舗を返す義務をBさんが引き継いだという理屈にすれば、そもそも原状回復の原状はスケルトンになるので、Bさんはスケルトンにして返さないといけません。

大家さんとしては一旦スケルトンにするつもりだったのに、スケルトンにする義務をBさんが引き継いで、そのままの内装を使ってくれたということです。

居抜きで借りたから居抜きの借りた状態で返せばいいやと考えないで、そこは必ず確認しておかないと契約書に書かれていれば負けてしまいます。

聞き方としては、「この店舗は居抜き状態で借りたから居抜き状態の元の状態にして返せば良いですよね」と居抜き状態で返すことを前提の聞き方をした方が良いと思います。

あとは、契約書の読み合わせのときに、契約書に店舗の返却についての内容をちゃんと確認して、わからなければ必ず確認しましょう。